石けんで排水口の掃除!小さくなった石けんのリメイク術
小さくなって身体や顔を洗えなくなった石けんで、排水口の掃除ができます。
また、自分だけのオリジナル石けんに作り変えることも可能です。
香りが気に入っている石けんや、形が気に入っている石けん、色が気に入っている石けんをリメイクして、最後まで使い切ってみませんか?
今回は、小さな石けんをリメイクして排水口を掃除する方法や、その他のリメイク術についてご紹介します。
石けんと重曹でエコな排水口掃除
小さくなった石けんは、重曹と合わせることで排水口掃除の洗剤として代用できるのです。
掃除のための準備
石けんを掃除に使うためには、最初に石けんを粉状にする必要があります。
粉状にする方法は2つあるので、ひとつずつ紹介していきます。
粉状にする方法①おろし金を使う
大根おろしや薬味を削るためのおろし金があるときは、おろし金を使って粉状に削る方法が簡単かもしれません。
おろし金を使うときは、指を一緒に削ってしまって、怪我しないように注意しましょう。
【準備するもの】
- 固形石けん
- おろし金
【粉状にする方法】
- 石けんを掴み、おろし金で削る
- 削っている面がおろし金に近づいたら、持ち替えて別の面を削る
石けんは軽い力で簡単に削れますが、小さな石けんはすぐにおろし金と削っている面が近付きます。
無理して削り続けると怪我につながるため、ある程度削ったら終了にしてください。
粉状にする方法②電子レンジを使う
電子レンジを使って、粉状の石けんを作れます。
電子レンジを使うときは、乾燥した状態の石けんを使うようにしましょう。
【準備するもの】
- 乾燥している固形石けん
- 石けんよりも大きいサイズの耐熱皿
【粉状にする方法】
- 電子レンジで30秒~1分程加熱
- 石けんが膨らみ、倍程の大きさになったら取り出す
- 石けんを冷ます
- 触れる程度に温度になったら石けんを割り、発泡スチロールのような状態になっている確認する
- 石けんを押しつぶして粉状にする
発泡スチロールのような状態になった石けんは、軽く加圧するだけで簡単に粉状にできます。
ただし、過熱しすぎると石鹼が焦げてしまうため、最初から1分加熱するのではなく、短時間の加熱で様子を見た方が良いでしょう。
石けんを過熱している間は、石けんの状態を観察してください。
洗剤を作る
粉状の石けんの準備が完了したら、重曹と合わせて、掃除に使うための洗剤を作りましょう。
【準備する物】
- 粉状にした石けん
- 重曹
- 60℃程度のぬるま湯
- 混ぜられるサイズの容器
- スプーン
【洗剤の作り方】
- 粉状にした石けんと重曹を容器に入れる
- ぬるま湯を少しずつ加える
- クリーム状になるまでスプーンで混ぜる
重曹にぬるま湯を入れることで泡立つので、それによりクリーム状の洗剤を作れます。
また、粉状にした固形石けんだけではなく、液体石けんでも同様にクリーム状の洗剤を作れます。
排水口を掃除する
クリーム状の洗剤をスポンジに適量を取り、排水口や排水口のごみ受け、椀(わん)トラップをスポンジで磨き洗いしてください。
汚れが落ちたら、水で洗い流しましょう。
なお、混ぜてクリーム状の洗剤を作る手間を省きたい場合、重曹と粉状の石けんを排水口に振りかけ、その上からぬるま湯をかけるという使い方もできます。
このときは10分程度放置してから、排水口をしっかりと流してください。
振りかけて放置をしただけでは汚れが落ちない場合もあるので、その場合はスポンジを使って磨きましょう。
また、クリーム状にした洗剤は、キッチンのシンクの掃除や、コンロの五徳、鍋・フライパンのこびり付いた汚れを落とすことにも使えます。
重曹は研磨性を持っているため、磨き洗いするときは、傷付くことを予防するために、力を入れすぎないでください。
掃除のときの注意点
重曹はアルカリ性の特性を持つため、粉状の石けんと重曹を混ぜた洗剤を素手で触ると、手指が肌荒れを起こす可能性があります。
磨き掃除するときは、ゴム手袋を着用して、手指を保護した方が良いでしょう。
粉状のままで使う場合、排水口に振りかけたときに粉が空気中に飛び散ることがあります。
マスクで鼻や口内への侵入を防いだり、メガネで目に入るのを防いだりしましょう。
換気もしっかりと行ってください。
石けんネットや洗顔ブラシで最後まで使い切る
小さくなった石けんは、石けんネットや洗顔ブラシを使うことで、最後まで使い切れるのです。
石けんネット
小さくなった石けんを手で泡立てようとすると、泡立ちが悪かったり、手から滑り落ちて泡立てられなかったりしますが、石けんネットの中に入れることで滑り落ちることを予防し、ネットの網目が石けんをこそぎ取れるので、石けんのサイズに関係なく泡立てられます。
石けんネットの種類によっては、スカートのようになっているものもあるので、スカート部分から石けんをネットの中に入れ、スカート部分を指で閉じるように抑えてから泡立ててください。
石けんネットを使うときは、石けんネットの中に石けんを入れてから、しっかりと濡らして泡立てましょう。
洗顔ブラシ
手のひらの上に石けんを置き、石けんが手のひらの上から落ちないように指を曲げ、洗顔ブラシで石けんをこすってください。
数回こすった後、石けんを移動させ、洗顔ブラシを手のひらの上でくるくる混ぜるように回すと、泡立てた石けんが作れます。
最初に洗顔ブラシで石けんをこする前に、石けんと洗顔ブラシのブラシ部分は濡らしておいてください。
泡立ちが立ちないときは、水を足すことで泡が増えます。
石けんを溶かして新しい石けんを作る
電子レンジや湯煎で石けんを溶かして、新しい石けんを作れます。
石けんの溶かし方
湯煎で溶かす方法と電子レンジで溶かす方法で、準備するものや手順が異なるでしょう。
湯煎で溶かす
【準備するもの】
- 鍋
- 耐熱容器
- 包丁やおろし金
- スプーン
- 石けんを固めるための型
【湯煎の方法】
- 石けんを小さく切るか、おろし金で削る
- 耐熱容器に入れる
- 鍋に水を入れ、石けんを入れた耐熱容器を水の中に入れる
- 中火~弱火で湯煎し、スプーンで混ぜながら石けんを溶かす
- 溶けた石けんを型に入れて固める
電子レンジで溶かす
【準備するもの】
- 耐熱容器
- 包丁やおろし金
- スプーン
- 石けんを固めるための型
【電子レンジで溶かす方法】
- 石けんを小さく切るか、おろし金で削る
- 耐熱容器に入れる
- 30秒程電子レンジで温める
- 電子レンジから取り出してスプーンで混ぜ、溶けているかの確認
- 溶け方が足りないときは追加で10秒程加熱して、溶けているかの確認を繰り返す
- 溶けた石けんを型に入れて固める
石けんを溶かすときの注意点
石けんが焦げてしまわないように、電子レンジを使う場合、焦げないように1度に長時間温めることは避けましょう。
短時間ずつ電子レンジで温めることで、焦げることを予防できます。
また、オート機能も焦げる可能性があるため、使わないようにしてください。
石けんが焦げると、火災に発展する恐れもあります。
湯煎のときも、1度に大量に溶かそうとすると溶けムラが出る場合があるため、多すぎない程度の量で溶かした方が良いでしょう。
溶かした後の石けんは高温になっています。
型に移すときに、火傷しないように気を付けてください。
型に入れた石けんはしっかりと固まってから、取り出すようにしましょう。
固まりがゆるいと、型から取り外したときに崩れます。
室温だけで固まるか不安な場合は、室温で冷ました後に冷蔵庫に入れて固めてください。
オリジナル石けんへのアレンジ
溶かした石けんをリメイクした石けんは、グリセリンソープのように、オリジナル要素を加えられます。
アレンジ方法
石けんをイチから作るとなると、劇物に指定されている苛性ソーダを材料として使う必要があるため、難しいと感じている方もいらっしゃると思います。
しかし、グリセリンが主成分のクリアソープが材料であれば、比較的簡単に作れ、自分好みの色や香り、オリーブオイルなどの植物性オイルを加えられるので、挑戦してみたいと思っている方や、挑戦したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
既製品と石けんを溶かすことで、グリセリンソープのように、オリジナルアレンジを加えた石けんに作り替えることができるのです。
アレンジを加える場合は、石けんを溶かした後に香料や色素、植物オイルを、石けんの重量に対して1%程加えてください。
香料の注意点
オリジナル石けんは、手を洗ったり顔を洗ったり、肌へ使うことがほとんどだと思います。
そのため、香料は天然の精油であるエッセンシャルオイルを使いましょう。
また、化粧品グレードのフレグランスオイルを使うのもおすすめです。
フレグランスオイルはグレードが分かれており、化粧品グレードとは、肌に使う化粧品に使える、高品質な製品ということです。
エッセンシャルオイルは天然の精油のため、肌に付着することで赤みなどが出る場合があります。
天然由来の成分やオーガニック成分は、不純物が含まれていることもあり、不純物に肌が反応することもあるでしょう。
香料は、ご自分の肌質に合わせて選ぶようにしてください。
色素の注意点
石けんに加える色素は、手作り石けん用のカラージェルか、手作り化粧品に使える色素を選びましょう。
このとき、マイカやカルミン(コチニール)が配合されている場合は注意が必要です。
マイカは鉄成分のため、金属アレルギーを持っている方は、金属アレルギーが発生する恐れがあります。
化粧品に使われているマイカは金属アレルギーの心配はないといわれていますが、色素に含まれているマイカも同じとは限らないため、使う前に主治医に確認してください。
また、カルミンはアレルギー反応が出る方が多い色素です。
赤やピンクなどの暖色系の色に使われており、ブラウンやベージュに含まれている場合もあります。
アイシャドウを使った後に瞼が赤くなった経験や、痒みを感じたことがある方は、カルミンでアレルギーを起こした可能性があるため、控えた方が良いでしょう。
参考:コチニール色素・カルミン摂取による食物アレルギー┃J-STAGE
手作り石けんの販売は法規制がある
石けんを溶かして作り直すアレンジ石けんは、ご自分が使う範囲に止めましょう。
プレゼントでの贈与や、フリマサイトでの販売を考える方もいらっしゃるかもしれませんが、薬機法(正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)により、無資格者の贈与や販売は禁止されています。
手作り石けんはご自分で使う場合のみ、薬機法の対象外ですが、プレゼントや販売は薬機法の規制対象です。
プレゼントや販売をしたいときは、「化粧品製造業」及び「化粧品製造販売業」の資格を取得する必要があります。
岡山県のホームページで詳細な説明がされているので、確認してみてください。
参考:手作りせっけんの製造・販売をされる方へ┃岡山県
参考:化粧品を製造・製造販売される方へ┃岡山県
液体タイプの石けんも掃除に使える
ハンドソープやボディソープなどの液体タイプの石けんは、トイレ掃除や洗面台、キッチンのシンクの掃除で使えます。
トイレ掃除の方法
余った液体タイプの石けんをトイレの便器の中に入れて、トイレ掃除用のブラシで磨いてください。
このとき、泡で出てくるタイプのポンプを使っている場合、泡のままウォシュレットやフチ裏にかけるようにしましょう。
液体はしっかりとのばして泡立てないと、水洗で落としきれません。
汚れがひどいときや、こびり付いた汚れには効果がないので、トイレ掃除をこまめにしている方の、トイレ掃除用の洗剤を切らしていたときの代用品として活用できます。
洗面台やシンクの掃除
洗面台やシンクは水をたっぷりと使えます。
そのため、泡にするためのポンプが不要で、石けんの液体をそのまま掃除に活用できるのです。
スポンジに液体タイプの石けんを含ませた後に、洗面台の中やシンクの中を磨いてください。
磨き終わったら水できれいに洗い流しましょう。
カビやサビには効果がありませんが、日々蓄積していく汚れは落とせ、くすみも取れます。
シャンプーも活用できる
余ったシャンプーや、肌に合わないシャンプーは、お風呂掃除、トイレ掃除、洗濯で使えます。
お風呂掃除やトイレ掃除
シャンプーは皮脂を落とす働きを持つため、お風呂場の中の皮脂汚れに効果が期待できるでしょう。
そのため、お風呂掃除の洗剤が肌に付着して肌荒れを起こす方は、シャンプーを掃除用洗剤の代替品として使うと、肌への負担を減らせます。
また、シャンプーは泡立てた後の水切れも良いので、トイレ掃除でも活躍します。
お風呂掃除の場合もトイレ掃除の場合も、通常の掃除のときの洗剤の代わりにシャンプーを使うので、使い方は掃除用洗剤と同じです。
香りが掃除用洗剤よりも残りやすいため、香りが苦手で使っていない場合には注意が必要です。
洗濯
シャンプーは洗濯洗剤としても使えますが、洗った衣服は肌の上に着用するので、シャンプーが肌に合わないという理由で使っていない場合は、洗濯には使わないようにしましょう。
襟の裏に付着した皮脂汚れなどに、シャンプーの効果が期待できます。
また、ホテルの宿泊日数が増えて洗濯をしたいと思ったときや、汚してしまった衣服を洗濯したいときに、シャンプーを使って手洗いができます。
下着の予洗いでも、シャンプーを使うことができるでしょう。
手洗いの時は、ごしごしと力を入れて洗うと衣服が傷んでしまうので、優しく洗うように注意を払ってください。
なお、トリートメントは柔軟剤の代わりに使えます。
まとめ
小さくなった石けんを捨てるのは、躊躇われますよね。
少し手間は必要ですが、小さくなった石けんは掃除に使ったり、溶かして作り直したりできるので、小さな石けんがいくつも余っているという方は、試してみてはいかがでしょうか。
また、小さな石けんを使おうと思って、排水口の中に落としてしまいつまってしまうこともあると思います。
このような場合は、ハイスイ岡山にご相談くださいませ!
排水口に落とした石けんは、水でいつかは溶けて小さくなって流れていきますが、時間がかかりますし、溶けるだろうと水を流し続けることで、水が溢れてしまうということもあるのです。
排水口に石けんを落としてしまったときは、早急に取り除くことがおすすめです。